
コンサル物件実例
私がコンサルティングをした学生用賃貸マンションが、ついに完成しました。
RC造4階建て(鉄筋コンクリート壁式構造)
1DK 8戸
敷地面積 33.6坪
一戸当たり住居面積 28平方メートル
の単身者(学生)用賃貸マンションです。
2月末にオーナーさんへ,、満室でお引渡ししました。
事前に募集をかけ、わずか3週間で8戸すべてが決まりました。
家賃は相場の一割り増し。
相場の家賃が45,000円程度。
募集家賃は49,000円と50,000円。
大学生の居住期間が4年と考えて(たまに5年滞在する学生もいますが?)
4,000円×8戸×12ヶ月×4年=1536,000円
4年間だけは、相場よりこれだけ儲かる計算です。
4年後に学生の退去があった時、
「入居が難しいようであれば家賃は相場に戻す」
「この家賃は新築だから取れるのであって、一回転すればもはや新築ではありませんよ。」
オーナーさんはその家賃がずっと続くものだと錯覚します。
そのため、時期を逃して何ヶ月も空室が続くようになります。
ですから、このことを肝に銘じて経営を行うようにアドバイスしました。
実はこの物件、不動産会社に客付けを任せたにもかかわらず一件も決めず、オーナーさんが全て決めてしまいました。
その理由は、私とオーナーさんで写真、チラシ等を作り大学の学生課に出向き、大学側の斡旋物件として登録してもらったからです。 (もちろん、菓子折りを持参して・・)
さすが信頼度は抜群で、オーナーさんは現地で待機し、大学学生課の紹介で次から次へと来る入居者の案内、内見をこなし、その場での決定者を不動産会社に送り込んだのです。
但し、この大学の学生課の紹介の場合、入居者から仲介手数料を取ってはいけない条件なのです。
オーナーさんが客付けした訳ですから、不動産会社と話し合って、仲介手数料の半額をオーナー側から支払います。
ここでのポイントは大学学生課との連携プレーと、オーナーさんの迅速な行動です。
大学の学生が学生課にある掲示板を見て、それを学生課に問い合わせ、学生課から大家さんに連絡があります。
大家さんは常に携帯電話を持ち、学生課から連絡があれば現地で待機し学生を待ちます。
入居者が現地に来て誰もいない物件を見て決めるのと、大家さんに直接会い、内容を確認して決めるのでは大きな違いがあります。
通常、入居者は何軒も物件を見て回ります。
実際家賃が相場より一割高いにもかかわらず、12人が内見して8人がその場で申し込みをしています。
内見決定率は66パーセントという高い成約率です。
大家さんは、この3週間の大学側のスケジュールやデーターを詳細に記録していますので、この大学学生課の入居システムを体験上自分のものにし、4年後もきっと空室を埋めることでしょう。
傾向と対策を自ら学習したわけです。
しかし、いまさらながら大学学生課の信頼度、威力に感心いたしました。
どんな優秀な不動産会社よりも営業力がありましたね。
オーナーさんも自分で決めた満足感と早期入居で大喜びです。
もし、不動産会社に全面的に委託していれば、こんなに早く決まらなかったでしょう。
大家さんの真剣な努力の成果です。
その後は誰にも頼らず、大家さん一人でもやっていけるはずです。
プロ達は人にはアパート経営を勧めるが自分ではしない
実際、不動産管理会社の社員に聞いてみてもらえれば、よく理解できると思います。
仮に不動産会社の人たちに
『アパマン経営が旨みがあって儲かるのだったら、あなたは自分でアパ、マン経営をしてみたいと思いますか?』
と尋ねたら、90パーセントの人はNO!と答えるでしょう。
また、賃貸住宅を専門として建設するメーカーや建築会社の人たちも、アパート経営が一般の人たちが思っているほど期待できるものではないということを、身を持って体験し知っていますので『人には勧めても自分でやるものではない』ということをよくご存知です。
不動産会社の人間も建築会社、メーカーの人間もアパ、マン経営の実態を知れば知るほど「そんなに旨みのある商売ではないな。」ということを仕事上の長い経験で体感しているからです。
あなたがもし一日時間が取れるなら、近所のアパートやマンションで、カーテンが掛かっていない部屋の数を数えてみたらすぐにわかることです。
旨みのあるビジネスと思っている人達は【何も知らない素人の人たち】か【何も知らない不動産投資を目指す人達】だけでしょう。
では何故、プロ達は人に勧めるのか?
答えは「自分の商売になる」からです。
例えば あなたが不動産屋さんに行って
「今度、アパートを建てようと思うのですが、入居者は見つかるでしょうか?」
と尋ねたら、不動産屋さんはまず
「それは良いことですね。それでは何処に?間取りは?家賃は?ぜひ!当社に客付けをおまかせください!」
と、答えるでしょう。
次に建築メーカーに行って
「今度、アパートを考えているのですが、どんなものが建つでしょうか?」
と尋ねたら、建築屋さんはまず、
「それは良いことですね。何処へ?ご予算は?土地の広さは?ぜひ!当社へおまかせください!資金面から建築、入居まで全てをお世話します。」
と、答えるでしょう。
不動産会社も建築メーカーの営業マンも、それぞれの立場はあなたにとって利害が絡むから、本当のことは言えないのです。
顧客にとって良くないことでも、「自分達が飯を食うため」には目を瞑らなくては、商品は売れないのです。
本当のこと(デメリットやリスク)を言ってしまえば誰もその商品を買わないでしょ。
電気製品を買いに行っても、車を買いに行っても店頭での営業マンの対応はこの商品の良さ、すばらしさ、価格の安さなど、自分達の商品のメリットばかりを訴え肝心のデメリット、たとえば「確かにこの商品は良いけれど、この点がちょっと問題がありますね。」なんてわざわざ言ってくれる営業マンはほとんどいないはずです。
ほとんどの商品は購入した直後から使用し、結果が出るので、商品が悪ければ、お店に文句を言ったり返品したりできるでしょうが、アパートやマンションは購入した直後ではすぐに「悪さ加減」が現出しないのです。
もちろん、建築という商品の出来、不出来はあるでしょうが、アパート経営は新築で入居者が入ってしまえばそれ以後、ある期間まではなんとか安定した経営ができるものです。
5年10年経って賃貸経営の悪さ加減が出てきたところで、その建築会社やメーカーは消えているか倒産しているか、また、その関係者は転勤しているか辞めているか、その時文句を言いたくても、すでに時間が経ちすぎているから言える相手がいないですよね。
気がついたときはもう遅いのです。
本人はといえば7〜8年は良い部分を享受しているので、「アパート経営なんてやるのではなかった。どうしてくれるんだ。」といまさら言えないでしょ。
最初はあんなに心配して「アパート経営をしたくない」と言い張っていたのに。喉元過ぎれば熱さを忘れるというやつです。
机の上で勉強しているコンサルは利回り、利回りと騒ぎますが、机上で計算する数字の世界は物事を判断する目安のひとつに過ぎないのです。
ここにアパート、マンション経営の《 現実 》があります。
入居者を連れてくる不動産屋について知る
空室対策で、なくてはならない大事な存在が、不動産賃貸会社です。
大家さんにとって賃貸経営が存続する限り、優良なパートナーであり良きアドバイザーともなります。
この不動産会社の選択が、アパート経営の明暗を分けますので、不動産会社の良し悪しを見極めることは大家さんにとって大変重要な作業となります。
空室を埋める解決法はこの不動産会社の集客力、営業力によって決定します。
「不動産会社の選択しだいで決まる」といっても過言ではないでしょう。
私は20年以上のコンサルティング経験で、たくさんの不動産会社と関わってきました。
不動産会社の規模は零細から大手まで、業態、業種も千差万別です。
そのたくさんの不動産会社の中から、将来にわたってお付き合いできる不動産会社を選ぶのは、至難の業となります。
たとえば、ある不動産会社に賃貸物件を任せた場合、1年程度の空室にする不動産会社もあれば、たった1,2ヶ月で空室を埋める不動産会社もあるのです。
それほど不動産会社の集客力、営業力の優劣に差があります。
素人大家さんはこのことも知らずに「昔からの付き合い」だとか「近所にあるから」という単純な動機で賃貸物件を委託しています。
10年以上前の入居のよい時代なら、どこの不動産会社でも決めてくれたでしょうが、現在の賃貸物件飽和の時代では、「不動産会社の選択」は賃貸経営に大きな影響を与えます。
不動産会社との付き合いは、単なる「人間関係だけ」で物件を任せる時代ではなくなってきているのです。
そういう意味では大家さんとして、冷静で経営者的なスタンスも必要になってくるでしょう。
たくさんの不動産会社と接してみて、大から小までありますが、それぞれの不動産会社にも一長一短があり、使ってみなければ結果は出てきません。
使ってみて初めてわかることであり、大家さんの行動力しだいです。
大家さんの経営努力はアパートを管理することだけではなく、不動産会社を選別するための努力も必要になってくるのです。
私自身も入居募集をかける時は複数社に依頼し、その中で意欲を持って本気で努力してくれるところ、後の管理面でのサポートをしてくれるところ数社が残ります。
そして、その後、その物件について入居依頼できる業者として絞り、長く付き合いのできる不動産会社となるのです。
不動産業界を知り、精通する。
それでは不動産屋とはいったい何者なのでしょうか?
不動産会社には様々な業態があります。
一般的に素人の方が知っておられる「不動産屋」という職業は、街でよく見かける「賃貸をお世話している業者」というイメージが強いのですが、実態は賃貸業者、土地仲介売買会社、建売専門会社、デベロッパー、販売会社、競売専門会社、地上げ専門会社などの業種がありそれぞれの業域を専門としたり兼業したりして活動しています。
ですから、不動産会社には得意、不得意があります。
分譲戸建て住宅を販売している会社に賃貸を依頼しても、賃貸を専門にしているわけではないので、入居者募集を掛け賃貸を埋めることは無理な相談です。
賃貸業務を専門にしている会社は、賃貸のシステムを保有しているので入居者を集客し契約することはなんでもないことなのです。
業界以外の方には、この不動産会社の専門化については区別がしにくいでしょう。
それほど不動産業界は多岐にわたり業務が複雑化していますので、一般の方には理解しにくい業界です。
また賃貸業者の中でも、客付け会社、管理会社に分かれています。
大家さんはこのような業界の仕組みを知り、業者の見極めをし、精通してアパート経営、アパート管理をしていかなければなりません。

この本は自費出版ですので本屋さんでは手に入れることができません。