HOME >> 【アパート経営で成功する人・失敗する人】 バックナンバー >> 〜第551号〜
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2013.5.28 vol.00551
おはようございます。
賃貸経営コンサルタントの 竹末です。
いつもメールニュースの講読ありがとうございます。
時々、暑い日もありますが
一年のうちで一番しのぎやすい季節が5月ですね。
その5月も、もうすこしで終わりです。
それにしても、1年は早いものですね。
最近はどんどん早くなっているような気がします。(苦笑)
ところで、現在竹末は東京へ来ています。
日本セルフストレージ協会の研修の受講と
他にもレンタル収納6期の2日間の研修があります。
今週一杯までは東京に滞在する予定です。
さて、今日のコンテンツです。
人間に死があって寿命があるように建物にも寿命があります。
建築物は永遠ではありません。
むしろ、人間の寿命よりはるかに短いのが建築物です。
日本の社会構造や地震多発国であるということ
にも原因があると思いますが
人間の平均寿命が80歳に近いのに比べて
建物はわずか、40〜50年の命しかありません。
木造に至っては30年ぐらいの命。
そして、建物は寿命を延ばすためには莫大なお金がかかります。
竹末は、若いころ建築の設計・監理をしていましたので
建築に対しては人一倍の想いがありました。
しかし、当時の若い技術屋の私には
建物が完成してその後、建物を維持したり運営したり管理したりする
ことについてはほとんど無知で、無関心でした。
ところが、、
自分自身が年齢を重ねていくにつれ、
建築物の生涯がだんだんとわかるようになってきて
わたしの「建築観」が大きく大きく変わりました。
「建物は、人間より命が短く寿命があるなと・・・」
ほとんどの人は建物を維持していくために
老朽化し突発的なトラブルが発生したときだけは対応していますが、
これから先、どのくらいのメンテナンス費、維持費、管理費が
かかるかという事を想定していません。
極端なことを言うと
永遠に新築のままでお金がかからないと
勘違いしている人もいるぐらいです。
いや、素人さんだけでなく
私のような建築の専門家=プロ達でさえ
「まったく考えていない」という驚愕の事実があるのです。
建築屋さんは、新築することが「仕事」であって
その後のこと(メンテナンス)はほとんど頭にありません。
建設会社も設計事務所もコンサルタントも含めて
10年後、20年後のことなど、
おそらく考えたこともないでしょう。
これが「業界の実態」なんですね。
建てたら「終わり」ということはある程度当たっていると思います。
建物のライフサイクルで
建物を作る費用を初期投資(イニシャルコスト)といいます。
そして、建物を維持管理し解体、廃棄までを(ランニングコスト)といいます。
建物を作るために企画・設計をやって建設し
その後、運営し人間と同じように死を向かえ
解体、廃棄ということになるんですが
建物が一生にかかる総費用のことを
ライフサイクルコスト(Life cycle cost)といいます。
■建築の企画・設計 → 建設 → 運営・維持管理 → 解体 → 廃棄
そのライフサイクルコストの内の
イニシャルコストは全体のたった25〜30%ぐらいしかないんです。
後の残り70〜75%は、建物を維持運営するためにかかる費用です。
「そんなにコストがかかるの? ほんとかなぁ〜?
と疑われるかもしれませんが、真実です!
次のHPを見てください。
ちょっと建築専門的なことにになりますが、
→ http://udit.co.jp/yougo_ta/310_1.html
私はこれを見たとき、唖然としました。
たしかにその通りだと。
皆さんは、六本木ヒルズや東京ミッドタウンなど
立派な建築物ができたときの派手さばかり
目を奪われがちですが
私はその後のライフサイクルコストのことを考えるとぞっとします。
いったいどのくらいのコストが必要なんだろうかと・・・?
投資額の債務を完済するまでに
建物は「無用の長物」になりかねないのでは
と危惧するのです。
あなたが所有しているアパートや賃貸マンションも
これと同じことが言えるんですね。
ですから
現時点であなたのアパートの預金口座に眠っているお金は
建物を維持し解体するまでのランニングコストで
将来は、全てが消えてなくなるということです。
と、いうことはアパートの残りの家賃の全てを
生活費に使ってはいけないということですね。
また、やがて来る老朽化のために
かならず、お金をストックしておかなければならないということです。
だから、
若い不動産投資家の人でリタイヤしたい人が多いけれど、
よくよく考えたほうがいいと思いますよ。
リタイヤするということは
それ以後の生活の経済基盤も「そこに頼る」ということですからね。
依存するのは大変危険です。
私がここでいいたいのは
机上の数字で投資効率がどうのとか
利回りがどうのとかいうことも大事なことかもしれませんが
現実にもの(物件)があるということ
「古くなっていくものが目の前にある」
「建物は新築した時点から朽廃が始まる」
という現実を忘れないようにしてください。
もし、たとえば物件を売却するとき
わたしが買い手側だったら、
きっとリフォーム代を差し引いて指値するでしょうね。
それほど、
古くなった時のリフォーム費用というのは
大きいということです。
賃貸経営は、短期的な視点ではなく
長期的な視点で、コストをトータルで
考えなければいけないということなんですね。
その点、竹末がやっているレンタル収納ビジネスは
不動産投資と比べて何年経ってもメンテナンス費用が
全くかからないビジネスです。
竹末が、
本気でこのビジネスに取っ組んでいる理由は
こんなことにもあるんです。
ランニングコストがほとんどかからない不動産投資
http://www.trunk-master.com/step.html
最後までお読みいただきありがとうございます。
今日の話はいかがだったでしょうか?
社会保険庁の年金施設や
日本郵政のかんぽの宿など
いまだに施設の売却が進んでいますが
昔、入札で100円とか200円という落札価格
になっていることを聞いたことがあります。
取得のコスト(イニシャルコスト)より
「施設を維持するランニングコストが過大なため」
という理由もうなずけると思います。
我々の納めた税金が、
廻り回ってこんな形で無駄になっているなんて
腹立たしいことですねぇ。
いずれにしても、不動産を所有するということは
大変なことなんですよ。
それでは
また、メールしますね。